THE UNIVERSAL SHOOT  Info 13

今回は前回のスーパーAIに関連する”人間の心とAI”について書かれた書籍の内容を一部ご紹介します。大川隆法著「心に目覚める ーAI時代を生き抜く『悟性』の磨き方」より


 

 

心の領域と使い方ー物事を考える知性と理性

 

 人は勉強をしすぎると、知識で物事を判断することが多くなってくるのですが、知識や情報が多くなりすぎると、感情を押し殺して、そうした知識や情報で物事を判断するようになってきます。勉強をしすぎた場合に、だんだんとそうした傾向が出てくるのですが、これは、ある意味では「AI化」しつつあることも事実です。

 そこでもっと出発点に戻って、「では、あなたは涙を流すときに、『これについては、悲しいことであるから、今、泣かねばならない。」と思って、涙腺が緩んで涙が流れるのですか。あるいは、『これは喜劇だと言われているから、笑わなければいけない』と思って笑うのでしょうか。また、人が死んだら、葬式では泣かなければいけないと言われているからというだけで、本当に泣いているのでしょうか。胸からこみ上げてくるこの思いは、いったい何なのですか」という問いについて考えてみる必要があります。

 そう考えると、喜怒哀楽は、やはり、原初的な心の形態ではあるわけです。ただ、だんだん知識や情報が多くなり、AI的な判断ばかりしていると、一つには「理性が発達して行き、そしてまた「知性」が発達して行きます。

 知性·知性が発達してくると、「こういう場合には、こうする」という方法がいろいろと覚えられるので、それでもって物事を考えるようになってくるわけです。

 

知性·理性を統合する意志

 

 さらに知性、理性を統合するために、「意志」というものが強く出てくるようになってきます。

 知性、理性をというものを”道具”として持ちながら、何か大きな仕事をするなり、組織をつくっていくなりしていくために、意志という領域が出てきます。意志を強く持たねば、できなくなってくるわけです。

 そのように、単なる感情だったものから、理性的判断、クールな判断、筋道立った時判断をするようになったり、「この場合はこのようになる」というようなことをいろいろと知っていて、その知識でもって判断するようになったりします。あるいは、知性や理性を保ちながらも、「意志の力」を強く持って、「やはり、こちらの方向にやり抜いていかなければならない」といった考えが強くなってきたりするようになります。

大川隆法著「心に目覚める ーAI時代を生き抜く「悟性」の磨き方ー」より

 

 

 

それぞれの心の領域を調和させる

あなたは「感情·知性·理性·意志」のどの面が強く出ているか

 

あなたは、「感情·知性·理性」の動きも、そうした「理性」「知性」の動きも「意志力」も、大きな意味でいえば、これらはすべて人間の魂の働きの一部分ではあるのです。そして、その人がどこを中心に鍛えたかによって、「どの面が強く出てくるか」ということが分かれてくるわけです。

 例えば、理数系をやりすぎた人は、「理性」が強くなっていき、どちらかといえば、他人から「心がない」というように言われることがあります。

 そういう人は、感情の領域が下の方に沈んでいき、物事を知性的、理性的に考えるようになるのです。あるいは、学問的に考えるようになったためにクールになり、「こういう言葉を使ったら人が傷つく」などといったことが分からなかったりします。

 また、音楽を聴いても、「楽しい」とか「素晴らしい」などと感動する前に、まずは、「モーツアルトはこうで、バッハはこうで、ベートーベンはこうで···」

というような講釈をはじめ、講釈を始め、それを学問的に解説することが音楽だと思ってしまったりすることもあります。

 それから、楽器を使って音楽を奏でたとしても、唯物論的に、楽器がバラバラに機能しているだけにしか聞こえない「耳」もあるでしょう。逆に、それらの組み合わせによって、ある種の「美」や「調和」が生み出されていることを感じ取る面もあるでしょう。

 

 

「感情·知性·理性·意志」を強調させて心を豊かに

 

 そのように、何かの面が強くなると、ほかのことが分からなくなることもあるのです。

 そのため魂いろいろな面を磨きながら、それらを強調させていき、トータルで物事を見ていく力が必要になります。そのような力がついてくると、「心が豊かになってきた」と言われるようになるのです。

 本能的に行けば、自分の「快·不快」を中心にすることでしか物事を考えられない人間が多くなるでしょうけれども、「知性」や「理性」に加えて、「経験」による磨きがかかり、経験的に物事が考えられるようになっていくと、それ以外の面も見えてきます。

 ですから、他人がある事柄について成功して喜んでいても。「それは、もしかしたら、あとで困ることになるかもしれない」といったことが分かるようになるわけです。

 

 運命を見通す、人間としての賢さー 「人間万事塞翁が馬」の人間訓

 

これは運命とも関わってくるかもしれません。···

 



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