Best Creation 2　刺繍アクセサリー

スパンコールを用いた応用課題で、自分でデザインしていく課題として作成されました。オリジナルのデザインやイメージを、モダンでありながらナチュラルな質感とカラーでまとめられました。ベージュのレザーやオーロラカラーのビーズ、デザインの入ったスパンコールなど、特徴的なそれぞれの素材を融合されました。そしてシンプルさをも感じさせるような洗練されたアクセサリーとして仕上げられました。皮の端の始末を細部までこだわって仕上げられ、また刺繍図面もミリ単位の修正をされながら、細かな各パーツの配置を整えて作成されました。常に前倒しで作業を進められ、その安定した仕事も、作品に感じられる安定感として滲み出ています。おめでとうございます！

Best Creation 1　絵画の刺繍

各部位の刺繍の挿し方は、マケットという刺繍見本をいくつも作り、最高の差し方を選んで本番の刺繍をしていかれました。そのスタンスが仕事の流れとなる所まで習慣化されたことで、作品のグレードが高まりました。どのようなパーツでどんな刺し方をするとどうなるか。ということは経験値としてイメージできるようになっていくものです。しかしパリのベテランの刺繍師や巨匠と言われる方々は、経験に甘んずることなく、その時に出会ったイメージ・素材・質感・ニュアンスというものを、必ず自らの手で形にされます。そうした謙虚さをもたれ、1人の人と初めて出会って向き合うことと同じように、経験値や知識・予測といった固定概念を一切取り払い、まっさらな気持ちでその瞬間に生まれるクリエーションに懸ける。技術的な完成度だけでなく、刺繍を愛するクリエーションの姿勢が、ピュアな愛らしい作品に表されました。おめでとうございます！

その他のノミネート作品のご紹介

刺繍のバック

娘さんのデザインされたスタイル画を生かした刺繍のトートバックを作成されました。親子での素敵な共同クリエーション作品でした。スタイル画のデザインが生きるよう、細部の刺繍の挿し方やレザー素材を用いたりと、細部にまでクリエイティビティが生きた作品となりました。技術的な完成度は、ご自身でも「まだまだ思うようにいかない」と言われていましたが、毎回の課題も、納得がいくまで力を尽くされています。このまま、努力を重ねられることで、確かな技術をその手に宿されるでしょう。

絵画の刺繍

ミュシャの絵画を自分のオリジナルカラーで刺繍する課題です。この課題は糸の引き上げに慣れ、ステッチの精度を極めていく事と色彩表現をテーマにした課題です。ミュシャのテイストを残しながら、キュービズムのようなアーティスティックな表現をミックスされ、味わいのある絵画の表現をされました。内面に持たれている想像力や構想力を、確かな技術が支え、最高のクリエーションを生み出します。技術の習得だけでなく、そうしたデザインの力も磨かれてきています。

2024年も、多くのクリエイティブな作品が生み出され、皆様の技術と感性が光っていくことを楽しみにしています。

＊掲載されている作品・画像・文章などの無断転載・複製・デザインの利用は固くお断りします。

Copyright 2024 株式会社エルビジョン,All Rights Reserved.